「室長日誌」の更新を止めたのはなぜだったのか・・・。保護者がこのページで取り上げられることに神経質になっていたことだけではなく、地元紙や全国紙で取り上げられ、多くの方からこのページを読んでさまざまな意見(メール)をいただいたことにあった。今でこそ学習塾のホームページは珍しいものではなくなったが、当時はまだ少なく、更には情報発信型ホームページとなると全国的にもほとんど無かったように思う。それだけに注目もされたのだろう。もともとこのような文章を書くことが好きでも、また得意でもなく、保護者宛の通信文書の延長としてホームページのコンテンツの一つに加えられたに過ぎなかった。一般の方からの多くのメールは本当にありがたかったが、注目されることで書きたいことも書けなくなり、ストレスばかりが溜まる作業となっていた。このようなページが珍しくなくなった今日、再度注目されることも無いだろう。
『先生の教室のホームページは何をねらいとしているのですか?』
先日、ある教材会社の担当者に尋ねられて私は、
『受験情報の提供ですが。どうして?』
と答えた。その担当者は営利目的の塾が生徒募集という第一目的を持たないホームページを作っていることにどうしても納得が出来ないらしい。「講座案内」に至ってはほぼ2年間放置しており、すでに授業料や授業曜日も変更されているが未だに更新はしていない。ネット検索にメールにとすっかりとその扱いにも慣れた保護者からさまざまなアドバイスをいただく。
『先生、結構みんなホームページ見てますよ。塾の実績をバーンと出したらどうです?みんな知りませんよ。』
”バーン”と出せるような実績でもないと思うが、保護者からすれば今のような教室の方針を心配し、案じてくれているのだろうと思う。広島大学附属福山(以下、広大福山)の合格者数が塾選びの大きなバロメーターになっていることは充分に承知している。しかしその合格は生徒が勝ち取ったものであり、塾や指導者がもたらすものではない。良い年もあれば悪い年もある。広大福山ではこれまで中学入試で7名中5名の合格が2回、高校入試では3名中3名合格といった高合格率の年があったがそれを募集チラシに出そうなどとは思ったこともない。その度に先のような保護者が出てくるのだが、
『全員が第一希望校へ合格したなら、その時には考えます。』
と、答えることにしている。
ホームページ開設当初の通信環境の主流はアナログ接続で、ISDN回線が徐々に普及し始めた頃だった。このため表示されやすいように軽いページ(早く表示されるページ)に仕上げるため極力画像を省いたものだが、今ではADSL、光ファイバーと高速接続が主流となったためそのような苦労も今は昔・・・。私のように「メモ帳」を開いてタグ(HTML)を打ち込むよりも、ホームページ作成ソフトの高性能化によりクリック、クリックであっという間に楽しく、センスの良いホームページが出来上がる。当教室のホームページはデザイン・構成ともに開設当初よりほとんど変更しておらず、すっかりと時代の流れに取り残されたページとなってしまった。ホームページ開設当初は『家庭教師をしてください』というメールに次いで『ホームページを作ってください』が多くて本当に驚いた。ホームページ作成ソフトは値段が高く、使い勝手が悪かったためほとんど普及していなかった。今ではどのソフトを使おうかと迷ってしまう。
そう言えば『ホームページ作って』メールはここ数年全く送られてこなくなったが(!)、『家庭教師依頼』メールは未だに送られてくる。一切お受けしていませんので・・・。昨年の12月、『1日○万円』でと交渉してきたお父さん、断りのメールを打つ指先が汗ばみました。私の心の平穏をどうか乱さないで下さい。
(2004/2/15)