幕山進学教室

室長日誌


広島県の学力レベル
メディアや地域の方々から広島県の学力は低い、東部の福山は特に低い、と言う声を頻繁に聞きます。
残念ながら私には東京と福山しか比較出来ないので何ともいえませんが、各種データを見る限りにおいては確かに低いようです。
当初から地方都市はどこもこんなものだろうと感じていたので、未だに実感できません。
選抜制度主犯説から公立高校原因説、中学校、小学校・・・と原因究明に忙しいようですが、私には相対的な地域全体の甘さ、保護者の知識の無さや無関心さ等々が相乗的に増幅され、子供達の伸びる芽を摘んでいるように思えてなりません。論点が個別的過ぎるのではないでしょうか。
日教組を叩くものありますが、教師を労働者としてサラリーマン化させてしまったのは何も広島県だけの問題ではありません。公立校の質の低下を問題にしますが、すでに東京では私が塾と関わりを持ち始めた二十数年前には区立中学を中心に校内暴力が荒れ狂い、生徒や保護者の信頼を失い、教育の質ばかりかその機能まで凋落の一途をたどりました。「積み木崩し」が高視聴率を上げ、私立中学の受験ブームが始まったのもその時期だったように記憶しています。
広島県東部では、中高一貫を唱え次々に私学が中学部を新設していますが、なかなか育たないのも公立志向が強い事以上に先に挙げたこの地域の土壌が大きく起因しているのではないでしょうか。
一人一人の子供達が持つ資質は東京も福山も変わりなく原石の輝き放っています。しかし、多くの子供達が小学校高学年から中学校へと進む課程で徐々にその輝きを失い、高校受験を控えたもっとも大切な時期に無気力な子供が多いことを福山での当初の指導からはっきりと感じています。
これでは高校進学後も学力の伸長は多くを望めないでしょう。中学校3年間の総復習としての受験勉強が不充分なのですから。この点に関しては公立高校で指導に当たる先生方のご苦労が偲ばれます。
責任の所在は地域全体にあることを良く認識しなければ、入試改革などの小手先の手直しで解決されるとは思われません。

(98/10/25)